小鹿田焼き物の里に地方創生の真の姿を見た、故郷に伝わる伝統的焼き物の里「小鹿田の里」
伝統的焼き物の里「小鹿田(おんた)の里」・・・①
ここは大分県日田市、といっても日田市から更に里山へと入ります。そこにとっても素晴らしい重要文化的景観「小鹿田焼の里」があります。小鹿田焼の焼き物としての魅力もさることながら、私が興味あることはこの山里にどうしてこんな素晴らしい焼き物の里が何時の頃からできたのかというその歴史が知りたかったのです。
とはいっても小鹿田焼という焼き物すら知らなかった私、先ずはこの焼き物を見せていただくことから始めました。
小鹿田焼は、黒田官兵衛の長男、長政が豊臣秀吉の命令を受けて朝鮮征伐に出兵をします。ご存知のように見事に敗北して帰りますが、その時に陶工を連れて帰ったことから始まったとされています。
そして、歴史を重ね、今ここに10家の窯元があります。その窯元の皆様のこの小さな里づくりは今安倍総理が正にやろうとする地方創生、ふるさと創生のその姿を見ることが出来ました。里を守り、それを次の世代へ繁栄を残そうとする懸命な窯元の人達の姿を見ることが出来ました。
土を砕くのに一切の機械を使用しません。豊富な水を利用した唐臼を使います。この唐臼の土を砕く音が里山にこだまします。なんと郷愁を漂わせるものでしょうか。実に素晴らしいこだまとなって響き渡ります。
小鹿田焼は10家夫々で造られますが、その原料となる土は、山から掘り出される石のような土から作られます。その土は固く、それを砕くのに一切機械は使いません。川の流れを利用した唐臼が使われます。この唐臼が土を砕く音がこの山里に響き渡りますが、実に心地よく、遠く自分の故郷を思い出させてくれます。